【新唐人2015年12月9日ニュース】
中国社会科学院の報告によると、2016年第2四半期のあと、中国の不動産価格が「断崖式」に下落する可能性があると指摘しています。エコノミストは、不動産市場が中国経済全体の大きな障害になると予測しています。
12月3日、中国社会科学院の財経戦略研究院と都市競争力研究センターは『中国住宅発展報告2015-2016』を共同で発表しました。
報告によると、住宅市場の相場回復は不安定で、商品住宅の在庫は21億平方メートル。この中で竣工済み分譲物件は1億平方メートル、建築中の物件は19.923億平方メートルで、総在庫は39.96平方メートルに達しています。
報告によると、不動産価格は第2四半期後、「断崖式」に下落する可能性があると予測しています。
北京師範大学のMBA教官・段紹訳さん
「基本的には同じ見方です。中国の住宅は現在 深刻な過剰供給で、収益は世界最低レベルです。特に上海では一戸の販売年収益率は、1%ほどで深刻なバブルです。ですから必ず下落します」
報告ではさらに、2015年の分譲住宅と商品住宅への投資伸び率は2014年に比べ、急降下し、経済成長は、ほぼ望めないと指摘しています。
同日、スタンダードチャータード銀行シニアエコノミストのエナム・アーメド(Enam Ahmed)氏はイギリスのメディアに対し、中国には大量の未販売住宅があり、価格下落により住宅建設の勢いも落ち込んでいるため、GDP成長を妨げ、不動産業が経済に大きな障害をもたらすと予測しています。
北京師範大学のMBA教官・段紹訳さん
「中国の住宅はこれからも需要がありますが、過去十年のような大きな発展や大規模な建設は不可能でしょう。市場需要よりも多い住宅は資源の浪費です」
スタンダードチャータード銀行によると、2010年中国の住宅建設に使用されたコンクリート、鋼材、ガラス、銅などの需要関連業種は中国のGDP成長に3%貢献しましたが、今年はわずか1.1%。同時に中国の経済成長も10.6%から6.9%に減退しました。これにより、中国の経済成長の半分の下げ幅は住宅市場の落ち込みが作りだしたものといえるでしょう。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/12/05/a1239900.html (中国語)
(翻訳/赤平 ナレーター/佐藤 映像編集/李)